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「何を勉強してますか。」と尋ねられて、「心理学やってます。」と言うと、
「カウンセリングですか。」という答えが返ってくることが多い。
「心理学」という言葉には、人間の心の悩みに対しての解答を科学的にもたらしてくれるというイメージが浸透していることに気づかされる。おそらく、臨床心理学やその背景にある精神分析=心理学だと認識されているのだろう。
雑誌などを見ても、「人の心がわかるマニュアル」「心理テスト」などが氾濫している占いなどと同じく人気があるようだ。
このように、人間のこころに対する関心は高まっているといえるかもしれないが、実際のところ「心理学」とはどんな学問なのだろうか?
意識は個人の主観的経験であり、研究者に直接知りえないものであるため、それを対象にする学問は公共性を持ち得ないという批判からうまれた行動主義心理学は、研究者が直接観察可能な行動を研究対象としてこそ公共性、客観性をそなえる科学になりうると主張し、心理学を行動の科学とする観点が主となった。
行動の科学としての心理学は、個人として、あるいは集団として人間が示す行動の特性およびその仕組みを説くことを中心として、広く生活体の行動の機構を究明することを目指している。そのためには他の諸科学との提携が必要になる。いわゆる「アカデミック」な学問である。
例えば
細胞や器官を扱う生理学や神経生理学
人間の集団や社会を扱う社会学
環境に対する人間の適応関係を扱う文化人類学
生物学、経済学、政治学、歴史学、哲学、宗教学とも関連してくる。
行動からの立場をとる心理学者は、生活体に各種の刺激が与えられた場合、それに対して反応する生活体の行動がいかなる仕組みによるのかを明らかにすることを目指す。
(S→Rモデル)
この特性を導き出すために科学的構成体を導入して、理解しようとする。
このようにして導入された科学的構成体は、生活体に投入される刺激(独立変数)とそ
の結果として生ずる生活体の行動(従属変数)とをむすびつける仲介変数として扱われる。
〜心理学を勉強する場所の選び方〜
「心理学」と一口にいっても、さまざまな分野に分かれている。
先に述べたように、心理学には他の諸科学とリンクすることが必須なので、広い視野をもって、専門分野にとらわれず勉強する姿勢が必要である。例えば「実験心理学」と、「臨床心理学」とでは、方法論も違ってくる。応用分野を参考にして、自分の目的や、興味、適性にあったものを専攻しよう。
〜心理学は文系?理系?〜
このことは心理学に限ったことではないが、文献に訳本が出ていないことが多いので、英語力は必須である。脳、神経系などに関する生理学的な知識、人間の行動についての法則を発見し、モデル化するための数学のセンスも必要とされる。
文献を読んで、解説したり、補足したりというものではなく、現場からデータを収集し、分析・解釈するという方法論をとるので、統計学も用いる。
教育の場において「心理学科」は文系のカテゴリーに入っているようだが、このように理系のようなことも行っている。
私自身は、文系か理系という考え方にはあまり賛成できない。
「自分の専門外だからやらない。」ではなく、広い視野をもてることが「適性」なのではないだろうか。
〜心理学にはどんな分野があるのか?〜
実験心理学
科学的心理学が目指したように、環境の出来事と行動や心的状態の間の法則関係を明らかにするには、環境は複雑すぎる。そこで心的現象についての因果関係や関数関係を明らかにするために、心理学者は単純化した環境(実験室)で研究を行う。行動の一般法則を追求する。
発達心理学
人間は時間と共に成長し、変化する。発達心理学は、時間経過にともなう人間の心的および行動的変化を研究する幅広い領域であって、時間にともなう変化に関する事実や法則を研究する心理学の一部門である。
人格心理学
行動の個人差を研究する心理学の一部門。実験心理学のどちらかといえば個人差を無視していわば平均的個人に当てはまる行動の一般法則を追求する立場と対象をなす。また実験心理学が、知覚や学習という心的機能を別々に取り扱う傾向が強いのに対して、人格心理学は個人を、時間を超えてある程度の一貫性をもつ統合体としてとらえる傾向が強い。
社会心理学
社会行動の諸現象や、集団あるいは社会の中の個人の行動、特に他人が個人の行動に与える影響などを研究する幅広い領域。
教育心理学
教育の持つ心理的側面を研究したり、心理学の成果を教育場面に応用する領域
産業心理学
職場での人間行動を研究する領域
臨床心理学
異常行動の研究、診断、治療をおこなう領域
行動の個人差を研究する心理学の一部門
〜心理学科ではどんなことをするか〜
心理学の基礎知識を身につけた上で、心理学におけるものの見方を用いて研究できるテーマを探す。
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