Site Update : 2005.5.1
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教育>データ処理法総論

 

 心理学以外の分野でも、(テレビ番組でもそうであるが)アンケート、インタビュー、実験などのデータを用いることが多くなったようです。せっかく時間と労力をかけるのだから、正しい科学的な手続きのもとで行いたいと思う人は参考にしてください。  

 

1.理論とは・・・

 一般に科学における理論や学説は、現実世界のある構造的特性を、言葉によって描写したものである。科学者は現実の本質的特徴を抽出し、それを概念、図表、数学的記号などをもちいて表現する。科学はこのような言語手段がなければそもそも成り立たない。
 科学的な研究法とは、測定という手段を通じて現実の「経験」の世界から仮説に関連する側面をデータとして収集することが必要になる。         

 

2.データ処理をするための手順

 

2-1.仮説の設定

 調べようとするものを明確にし具体的にする。
 何をどのように検討したいかをはっきりさせる。
 調査によって、その真偽を確定すべき証拠が獲得されるためには、仮説はつぎのような特徴を具えていなければならない。(Guy R.F et al.,1987)

(1)明確性  仮説の明確性は、それを構成する変数(概念)の概念的定義(ある概念をほかの諸概念を用いて記述すること)・操作的定義(できるだけ確認をうけやすい、実行し得かつ観察し得る操作を明確に表現する言葉から構成された定義によって達成される。

(2)限定性  仮説は、変数間に「関係がある」と言明するだけでなく、関係の方向や関係が現れる時間的・空間的および対象限定条件を明示しなければならない。  

(3)価値自由性 仮説は経験的な検証手続きによって正誤を判断できなければならない。これは調査者の個人的価値、主観的選好や規範的陳述が排除されるべきことを要求する。   
(4)検証可能性 仮説は(1)〜(3)の要件を満たした上で、検証する方法の有効性に制約される。

 

2-2.データの収集

 データ収集の方法を決定し、収集する。

 仮説の設定のしかたによって収集方法が決まってくる。 
  観察法、調査法、実験法、検査法のどれをもちいれば適切なデータを集められるのか検討すること

 人間の通有性・普遍性に重点をおく場合ー統計的研究
 全体の中に示される集団的安定性をもつ秩序を求める。ここでは個人差はあくまで平均基準からの偏奇としてあつかう。人の行動の一般的傾向を予測する行動科学的接近
 人間の特殊性・個別性に重点をおく場合ー事例研究

 具体的な個人の資料に基づいて多面的・力動的に分析し、系統的・総合的な理解把握だけでなく、その理解をもとにして、個別的・具体的に問題解決の方向を示唆し、それへの対策を実践していく。臨床心理学的接近

2-3.データの処理

 データ処理の目的をあきらかにし、目的に応じたデータ処理法を決定する。

 データの特徴を知りたい→記述統計
 図表・グラフ          多変量解析
 データの違いを知りたい→検定
 データの関連を知りたい→相関(記述統計の中に入る)

2-4.仮説の検討  
 データ処理した結果を検討・吟味する。
 どこまでどう結論づけてよいかの限界を理解しておく。

 調査(実験)を成功させるには

1.対象は社会的文脈にある人間である。”汝戯れに調査(実験)するなかれ”
2.「本当で」(必要条件)かつ「おもしろい」(十分条件)調査(実験)をするように心がけよう。
3.理論的図式(理論的枠組)のない調査(実験)は害あって益なし。
4.先行する諸研究をよく調べよう。
5.プリテストで調査内容を吟味しよう。
6.いいかげんなデータからは誤った結果しか出てこない。
7.統計学をしっかり身につけよう。(コンピューターを味方にしよう)。
8.データの精度(誤差と偏り)に注意しよう。
9.「事後解釈」はつつしもう。
10.データの積み上げこそ真理への道




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